英国王立音楽検定ABRSM

英国王立音楽検定の魅力

英国王立音楽検定は、世界最大規模の検定で、ヨーロッパの長年の音楽教育の歴史と実績が示す国際的評価を得ています。
公益財団法人かけはし芸術文化振興財団では、日本代表事務局として検定の運営を行い、音楽教育水準の向上に努めています。

120年以上の伝統と世界各国の実績

ABRSM

英国王立音楽検定協会は1889年、音楽の普及と音楽教育の向上を目的とし、4つの英国王立音楽大学のもとに設立されました。この団体の総裁は英国王室に継承され、現在はエリザベス女王が就任されています。
活動は、音楽検定の実施、楽譜の出版、指導者セミナー、演奏会の開催などが挙げられます。とりわけ音楽検定は、英国内はもとより約90ヶ国で毎年約63万人以上が受検しており、内容、質ともに世界的に認められています。

幅広いレベルのグレード制

受検科目はピアノやオルガンをはじめ、ソロ、アンサンブルを含む約35種類の楽器や声楽の「実技検定」(通訳付き)の他、筆記試験である「理論検定」があり、グレード制を採っています。年齢、国籍を問わず、どなたでも受検できる音楽検定です。
グレードは1から8まであり、級数が上がるほどレベルが高くなっています。また、上級試験や専門家の登竜門とされるディプロマ検定等もあります。初心者から専門家まで学習段階に応じた幅広い難易度で、その内容、審査基準などは長年にわたる実績により体系づけられ、ヨーロッパの音楽教育を凝縮したものといえます。

音楽の総合力を評価


ピアノ
実技内容

  • 1.課題曲3曲演奏(暗譜不要)
  • 2.スケールとアルペジオ(暗譜要)
  • 3.初見演奏
  • 4.オーラル・テスト(聴音課題)

各グレードによって曲目、出題範囲は異なりますが、これらのすべての項目は初級から上級まで一貫して行われ、合否はこれらの総合評価で決まります。演奏力だけでなく幅広い音楽性を身に付け、指導者が生徒の能力に見合ったグレードを受検させているかということも問われています。
また、他の一般的な演奏だけの検定と違い、総合力を問うものです。これは楽器の演奏技術だけを教えがちな指導者にとって大きなチャンスでもあります。そして、それを実践することは指導者自身の評価を高めることになるでしょう。

検定を通して音楽を楽しむ

検定というと、受検社会の我々日本人にとっては、「競争」や「選抜」というイメージが付きまといます。しかし、この検定は目標を達成させることにより、音楽の喜びを高める事を目的としているものです。それは、採点評価の方法や高い合格率からも伺えます。検定というより、イギリスの素晴らしい音楽家のレッスンを受けるような感じです。音楽力の「総合健康診断」とも言えるでしょう。

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