本イベントは「PART1:ORGAN HISTORY」、「PART2:MIDI HISTORY」の2部構成で開催いたします。
「PART1:ORGAN HISTORY」では、梯郁太郎がライフワークを音楽にするきっかけとなったオルガンの魅力を、ヘクター・オリベラ、橘ゆり、佐々木昭雄という3人のトップ・オルガニス卜が、千住明のナビゲートによりトークと演奏で聞かせてくれます。
「PART2:MIDI HISTORY」では、デビュー当初から電子楽器を駆使した音楽で人気を集めたゴダイゴのメンバー、ミッキー吉野やトミー・スナイダー、そして電子楽器のスペシャリストである松武秀樹や篠田元一が当時の秘話とともに、梯郁太郎が制定に貢献した音楽の統一規格MIDI(※)の歴史をエピソードと演奏で綴るコンサートです。
※MIDIとは
正式には「Musical Instruments Digital Interface」の略で、国際標準となっている電子楽器の規格です。電子楽器同士を接続するための通信規格であり、MIDIを利用することで、MIDI機器同士をコントロールしたり、パソコンにつないだMIDI楽器を演奏させたり、逆に演奏情報をパソコンに記録することを可能にします。
梯 郁太郎(かけはし いくたろう)プロフィール
1930年、大阪府生まれ。独学で腕時計の構造を学び、1947年、16歳でかけはし時計店を起業。その後、1954年、力ケハシ無線(電器店)を開業。1960年、28歳の時に趣味であった電子楽器の製作に本格的に取り組むため、電子楽器製造のエース電子工業株式会社を設立。1972年、自ら設立したエース電子工業を退社し、同年にローランド株式会社を設立。1983年、電子音楽の世界共通規格MIDI(Musical lnstrument Digital lnterface)の制定に貢献。長年にわたり電子楽器の発展、普及に努めた多大な功績により、1991年、バークリー音楽大学から、名誉博士号を授与。2000年にはハリウッドにあるロック・ウォークに手形を残し殿堂入りした。2013年には、楽器・映像機器メーカーATV株式会社を新たに設立。同年、個人としては日本人初の受賞となるテクニカル・グラミー・アワードを受賞した。2015年、ATVとして最初の製品エレクトロニックドラム「aD5」を発表。また、2016年には、エレク卜口オーガニック・パーカッション「aFrame」を発表。2017年4月1日に心不全のため亡くなるまで、つねに革新的な楽器を世に送り出し続けた。
【開催概要】
日時
2018年3月2日(金) 開場=18:00/開演=19:00
会場
北とぴあ さくらホール
東京都北区王子1丁目11-1
〈アクセス〉
東京メトロ南北線「王子駅」5番出口直結
京浜東北線「王子駅」北口から徒歩2分
都電荒川線「王子駅」から徒歩5分
入場料
3,000円(全席自由/前売り/税込)
主催
公益財団法人 かけはし芸術文化振興財団
協力(予定)
一般社団法人 日本作編曲家協会、一般社団法人 音楽電子事業協会(AMEI)、ATV株式会社、楽器メーカー各社、首都圏音楽大学/専門学校、楽器販売店各社 他
企画
トート株式会社
【チケット】
1月26日よりチケットぴあにて一般販売
チケットぴあ:0570-02-9999
http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1803263
Pコード:107137
【お問い合わせ】
Believe In Musicコンサート事務局
concert@kakehashi-foundation.com
【出演者プロフィール】
◆ナビゲータ一
◆PART 1:ORGAN HISTORY
◆PART 2:MIDI HISTORY
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千住 明(せんじゅ あきら)作曲家
1960年東京生れ。東京藝術大学作曲科卒業。同大学院首席修了。代表作にピアノ協奏曲「宿命」(ドラマ「砂の器」劇中テーマ曲)、オペラ「万葉集」「滝の白糸」、「カレンダー組曲」等。ドラマ「ほんまもん」「風林火山」、映画「「黄泉がえり」「涙そうそう」「追憶」、アニメ「機動戦士Vガンダム」「鋼の錬金術師FA」、NHK「日本 映像の20世紀」「ルーブル 永遠の美」、TV「アイアンシェフ」、CM「アサヒ スーパードライ」、ウィーン美術史美術館&TBS公式テーマ曲「Glorious Museum」等、音楽担当作品は数多い。受賞歴多数。メディアへの出演も多く、NHK「日曜美術館」のキャスターもつとめた。東京藝術大学特任教授。(2018年1月現在)
千住 明氏のホームページ:http://www.akirasenju.com
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Hector Olivera(ヘクター・オリベラ)オルガニスト
アルゼンチン生まれ。アメリカ国籍。3歳でパイプ・オルガンを始め、12歳にしてブエノスアイレス大学に最年少学生として入学。1965年にジュリアード音楽院の奨学生としてニューヨークへ渡る。その後カーネギー・ホールをはじめ、アメリカ国内はもとよりヨーロッパ、オーストラリア、日本など、世界中で演奏経験を持つ。パイプ・オルガンだけでなく、日本の電子オルガンの演奏も精力的に行い、クラシックからジャズ、ポピュラーまで、幅広いジャンルを完璧に弾きこなすオルガニストとして、高い評価を得ている。
ヘクター・オリベラ氏のホームページ:http://www.hectorolivera.com/(英語)
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橘ゆり(たちばな ゆり)作編曲家・オルガニスト
前橋市出身。オルガンコンクールで全国優勝後、TV番組「11PM」にて4年間ハモンド演奏。コロムビアレコードから「トロピカル・サイクロン」「マジカル・アイズ」、キングレコードから「Organ Chat」シリーズ4枚をリリース。2009年「第4回 日中韓 観光大臣会合」にてオルガンコンサート。2011年、冨田勲氏作曲による「源氏物語幻想交響絵巻」の編曲と演奏を手がける。2013年「飛鳥Ⅱオセアニアグランドクルーズ」船上コンサート。演奏活動は米国、欧州各国、中国、東南アジア、ブラジルに及ぶ。多数の執筆やレコーディングアレンジャーとしても活動中。
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佐々木昭雄(ささき あきお)ジャズ・オルガン奏者
1950年東京都出身。ヤマハ音楽院を卒業後、エレクトーンプレイヤーとして国内にとどまらず海外での演奏を多数経験する。その後ヤマハを退職し、1976年、ボストンのバークリー音楽大学に留学、1979年同大学を首席で卒業する。 1980年よりジャズ・アレンジを多く手がける。全国各地でのコンサート及び定例ライブ、公開講座を実施する。またオルガン指導にも力を入れており、数々のアレンジ集、理論書、教則本の出版をする。JAZZ ORGANの普及、そして日本を代表するJAZZ ORGAN PLYERとして演奏活動を続けている。
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ミッキー吉野(みっきー よしの)作編曲家・キーボーディスト
1951年生まれ。横浜市出身。中学時代からバンド活動を始め、1968〜70年グループサウンズ、ザ・ゴールデン・カップスで活躍。1971年米国バークリー音楽大に留学。1976年タケカワユキヒデらとゴダイゴを結成、「ガンダーラ」などのヒット曲を出す。休止後、音楽プロデュース、映画音楽など精力的な活動を展開。映画「スウィングガールズ」(2004年)の主題曲で日本アカデミー賞最優秀音楽賞、日本レコード大賞企画賞を受賞。著書に「ミッキー吉野の人生(たび)の友だち」がある。
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Tommy Snyder(トミー・スナイダー)音楽家
1952年マサチューセッツ州生まれ。7歳でドラムを始め、TOTO(トト)のポーカロ兄弟の父ジョー・ポーカロらに学び、12歳頃にはクラブでドラムを叩く。1969年バンド活動をスタート、オーフィアス、スピリット・イン・フレッシュなどに在籍。その後、在米中のミッキー吉野に誘われ来日し1977年にゴダイゴに参加。多くのソロアルバムも発表。解散後はCMソング制作や、クワタ・バンドの英語詞や大野雄二の「ルパン三世」での歌唱などコラボ活動で話題になる。現在はパリを本拠に、アメリカ、 日本で活動。最近は音楽学校の指導者として、また復活したゴダイゴの全国ライブで活動中。
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松武秀樹(まつたけ ひでき)シンセサイザー・プログラマー
1971年より冨田勲に師事し、モーグ・シンセサイザーによる音楽制作を経験。1978〜82年、YELLOW MAGIC ORCHESTRA(イエロー・マジック・オーケストラ)にプログラマーとして参加、“YMO第4の男”と称される。自身のユニットLogic System(ロジック・システム)でも多数の作品を発表。株式会社ミュージックエアポート代表取締役社長、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)代表理事、一般社団法人演奏家権利処理合同機構MPN副理事長、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会常務理事を兼任。 2017年、第20回文化庁メディア芸術祭「功労賞」受賞。
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梯 郁夫(かけはし いくお)打楽器奏者
民族音楽から現代音楽、ポップミュージックとジャンルを越えたパーカッショニストとして、数々のコンサート、スタジオワークに参加。あらゆる分野のアーティスト、舞台、映画音楽からTV、CM音楽などに関わって来た。特にレコーディングに於ける斬新かつ的確なアプローチには、多くの作編曲家が厚い信頼を置いている。
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篠田元一(しのだ もとかず)作編曲家・ピアノ&キーボーディスト
ピアノ、キーボードを笹路正徳氏に師事。学生時代から幅広いジャンルの作編曲を手掛ける。これまでに3枚のソロ・アルバムを発表。精力的なライブ活動の他、名門オーケストラとの共演多数。冨田勲「源氏物語幻想交響絵巻」「イーハトーヴ交響曲」の国内外公演やレコーディングに参加。歴史的な音楽イベントThink MIDI 2015およびオーケストラとシンセの融合をテーマにしたThe Brand-New Concert 2017では音楽プロデューサーを務める。『実践コード・ワーク』をはじめとするベスト/ロング・セラーを含む40冊を超える音楽書を執筆。音楽制作会社モトミュージック主宰。
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矢堀孝一(やぼり こういち)ギター
1992年ジャズグループFRAGILE結成。1996年1stアルバム以来、12枚をリリース。さらに最新作「You were there」に至る5枚のソロアルバムを発表。執筆/プロデュース活動の他、2015年「ジャズギターの聖地」を目指し「Virtuoso AKASAKA」を開店。若手ミュージシャンのサポートにも力を注いでいる。
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山本真央樹(やまもと まおき)ドラム
1992年生まれ。幼い頃からロック、フュージョン、ジャズに興味を持ち独学でドラムを始める。中学〜高校で吹奏楽を経験、パーカッション全般を学び多数のコンクールで金賞獲得。2011年バークリー音楽大学に奨学生として入学。帰国後は様々なアーティストのサポート、楽曲提供など活動を拡げる。
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小栢伸五(おがや しんご)ベース
1993年生まれ。幼少期からピアノ、ギターに触れ、14才でベースを始めライブ活動開始。音楽学校メーザーハウスに入学。エレキベースを大野淳一、櫻井哲夫、ウッドベースを佐藤慎一に師事。新進気鋭のフュージョンバンドDEZOLVEを中心に様々なライブやスタジオワークなど幅広く活動中。